きのうの神さま

今日は、雨だったので格段に過ごしやすかったですね~。確かに蒸し暑かったですけど、陽射しがないので、楽勝でした。
仕事中は「エアコン効きすぎ」的な環境なので、バリバリはかどります。だけど脚がむくんだり肩が凝ったり、体にはよくないんだよねえ。
今日は、エアコンの効いた部屋で「 きのうの神さま 」という本を読んでます。「ゆれる」や「ディア・ドクター」の西川美和監督の本。先日、決定された141回直木賞の候補でしたが、惜しくも受賞は逃しました。
この本、すごくいいです。
短編集なんですが、どれも、ものすごくみずみずしく、そして鋭い感性を感じます。きれいな事だけではない、どろどろして生々しいものも描かれています。映画監督が書いたお話だけあって、文章を読むとすぐにそれが映像として頭に浮かんで来るくらい細かい描写です。特に、一番最初のお話「1983年のほたる」は、私の中では、すでに短編映画となってカット割りまではっきりと完成されている・・・ってくらい情景があざやかに浮かんで来ます。
そして「きのうの神さま」というタイトルもとってもいい。
この中に「ディア・ドクター」という短編も入っています。映画の原作となるものかな・・・って思って読んでいたら、そうではなくて、アナザーストーリーって言うのかな、伊野先生の育って来た家庭環境について書かれているお話です。
これを読むと、伊野先生がどうしてお医者さんになったのかがよくわかる。そしてせつない。それから、映画の最後の方で、お父さんに電話をかけて「ペンライトを盗んだのは、僕です(俺や・・・だっけな・・・)」って言ってた意味がわかるような気がする。映画観た時、他にも盗む人がいたのかな・・・って思ったから。
この本、オススメです。西川美和さんって、すごいわ~。また次回作も期待しています。
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